ミステリー・サスペンス

キュア 禁断の隔離病棟のネタバレ感想と考察 細かいツッコミはいらない!不思議ワールドを楽しむんだ

やあヘビだよ。今回は2016年のサイコスリラー映画「キュア 禁断の隔離病棟」の紹介。監督はパイレーツ・オブ・カリビアン シリーズなどの監督で知られるゴア・ヴァービンスキー。

若手証券マンの男が山奥の療養所から帰ってこない社長を連れ戻しに行かせられてスイスへ飛ぶ。なんとか現地で会う約束を取り付けて一度ホテルに戻る事になったけど事故にあって目が覚めると療養所で3日間意識を失っていた。そして右足を骨折してたのでしばらくの間そこにとどまることになる。この療養所はなにかおかしかった。男は奇妙なできごとに襲われて調べていくうちに隠された真実が見えてくる。

この映画は映像がきれいで不思議押しのせいかストーリーの細かい穴とか突っ込みたくなるところもあるけどそんな不思議演出が鼻につかなければ雰囲気がとても楽しい映画。ヘビは結構好きです。

社長を連れ戻しにスイスの療養所へ

大手金融企業で働くロックハートは不正がばれて役員室に呼び出された。警察に突き出さないかわりにスイスの療養所に行ったまま帰らない社長を連れ戻す任務を与えられる。

現地に着くとそこは立派な療養所だった。ロックハートは社長との面会を拒否されたがなんとか食い下がって19時に社長の “治療” が終わったら会えるようにしてくれるとのことで一旦ホテルへ帰ることになった。しかし車が鹿をはねて横転して目が覚めると療養所の一室で3日経っていた。右足は骨折してギブスが巻かれていたためにしばらくここで過ごすことになる。

この療養所はヘンなんです。200年前ここは城で城主が純血を守ろうと妹をはらませた事によって神の冒涜だと怒り狂った村人たちは城に攻め込んで城主の妹のお腹を裂いて子を地下水脈に捨て城の人々もろとも焼きはらったそうな。その後建物は再建され療養所になったらしいけど奇妙な噂がたっていた。そしてロックハートはそこで幻覚のような不思議な現象に襲われるようになる。

患者は笑顔だったりするけど魂が抜けたような人がほとんど。まともな話し相手がいない孤独はつらそう。

カメレオン
カメレオン

年寄しかいないしまともに会話できる人がいない完全にアウェイな感じは心細くていいね。しかも骨折して松葉杖の状態でおかしな療養所からでられない感じはワクワクする

ヘビ
ヘビ

手錠をかけられた状態でご自由にお過ごしくださいって言われてるようなもんだよね。

幻覚なの?そうじゃないの?演出が鼻につかなければ怖くて楽しい世界感

社長のペンブロークがこの療養所のどこかにいることは間違いない。早速松葉づえをついて探しに行くとサウナ室で奇妙な出来事が起こる。それだけじゃなくその後どんどん幻覚なのか真実なのかよくわからない出来事が起こる

そしてそんなときのロックハートの反応がうすいというか冷静に受け入れる感じがまた怖い。なんか観てるほうまで恐怖をすーっと体内にいれてしまうような引き込まれ方

夢なのか現実なのかなんなんだ。いっぱい飲むようにすすめられてる水に何か入っているのか。

他の患者は魔法にかかったようにおとなしくしてるのにロックハートはなぜ魔法にかからないで何度も脱走したり詮索するのか。最後の方についに魔法にかかってしまったようなシーンがあるから単なる時間経過なのかなそれとも若いからかかりにくいとか。ワトキンスだけまともっぽかったからあの人は新入りなのかな。

なんかちょっと説明のシーンでもあればわかりやすかったんだけど。ワトキンスとかロックハートが水を飲むふりをして捨ててるとか。

カメレオン
カメレオン

病気だって言ってる人に「元気そうにみえますよ」なんて言っちゃダメだろw

ヘビ
ヘビ

これから帰国するように説得しなきゃいけないのに気分を害してたよねw

ヘビ
ヘビ

社長が頭までプールに入って不安になるぐらい出てこないと思ったとこで何事もなかったかのように出てきて「株価は今いくらだ ?!」ってなんか怖かった

カメレオン
カメレオン

患者みんなが魔法にかかってるようなのが当たり前になってきてるところでまともな人が出てくるから観てる人は逆に異様な感じがするんだろうねw

カメレオン
カメレオン

完全に魔法が解けたような顔してたもんね「荷物をまとめよう」とか言っちゃって。だから次の “治療” にうつされちゃったんだ

ヘビ
ヘビ

“治療” こわいです

逆にスリルがある街のシーンそしてハンナの表情がすごい

ハンナ役の女優がすごい。どうみても精神に異常があるようにしか見えない表情。1993年の「ギルバート・グレイプ」のディカプリオを思い出すぐらいすごいと思った。この女優はミア・ゴスという女優とモデルをやってる人みたいだね。なるほどモデルって感じの人だ。

自転車でハンナとバーにいく療養所じゃないシーンがすごくいい。200年も閉じ込められていた女の子が初めて外に出る。ベタなシーンではあるんだろうけど。

療養所の中だともうどんな不思議が起こっても受け入れる感じになってるから村でのシーンがすごく現実っぽいんだよね。療養所の事がわからない人たちがいて完全に世界がかわる。

カメレオン
カメレオン

療養所の中での不思議でしょ?にうんざりしてたからバーの雰囲気がすごくよかった。

ヘビ
ヘビ

うんざりしてたんかい!でもまあすごい長い映画だし新鮮な空気を吸える感じはあったね。

200年もうまくやってきたのにどうしてまた崩れ去るのか

唯一まともそうなワトキンスが調べていた歴史と村の男の話そして社長の症状から事実が見えてきた。

200年前に村人が攻め入った理由は小作人を実験台にして研究してるのがバレたからだった。小作人が発見した遺体はまるでミイラのようだったという。そして現在また同じことが療養所で起こっていることに気づくロックハート。200年も上手くやってきたのになぜまた外部人間に気づかれて同じ運命をたどることになったのか。

患者は富豪が多いって言ってたからそれなりの地位の人がいっぱいいるわけだよね。そんな人だからただ衰弱して孤独に死んでいくだけじゃなくてペンブローク社長みたいに訪ねてくる人がいるよねきっと。弁護士とかもくるだろうし連れ戻しに来る人もでてくるよね。そのたびに来訪者が神隠しにあってたら捜査が入ってしまう

社長を帰しちゃったほうが療養所にとってリスクがないんじゃないかな?ロックハートを閉じ込めておくのも失敗してるし実際社長が戻らない事にしびれを切らした役員が訪ねてくるし。

カメレオン
カメレオン

ロックハートの足を実際に折っておけばまだよかったんじゃないかな。そうすればあんなに動き回れないし

ヘビ
ヘビ

やっぱり現代に隠し通すのは無理だったってことなのかな。200年前みたいに村ぐらいで完結する時代なら今度こそうまくいくかもしれないけど

カメレオン
カメレオン

警察も従業員も “ビタミン” を飲んでたからみんな所長側の人間なんだってのはわかったけど酒場で所長がハンナを連れ戻しにくるとこで村人がすごいおびえてたよね

ヘビ
ヘビ

あー椅子をガン!ってやって酒場に入ってくるときにみんなおびえてたねゴロツキも運転手もバーテンも

カメレオン
カメレオン

なんだろねあれ村人はなんか知ってんのかな逆らっちゃいけない人だって。まさか警察だけじゃなくて村人みんなも “ビタミン” を飲んでるとかないよねw

ヘビ
ヘビ

うーんまさかねえ。そしたらあのカルテを見てもらった男もあんなにしゃべらないだろうし。でもたしかにあのシーンの酒場の人みんなのおびえ方は気になったね。クソガキだけじゃなくてもうちょっと年上のゴロツキみたいなのもいたし誰かが「あんだぁ?じじい」って言い出してもいいのにね

カメレオン
カメレオン

話がややこしくなるだろw

全てを台無しにしかねない最後の役員のシーンはいらないんじゃないか

従業員たちも外に出られなそうな感じだったけど報酬は不老不死だけで満足なのかな。なんか報酬がいいとかでも外に出られなかったら意味がないしなあ。所長は目的があるからいいけど従業員は年取らないから退職もできないし退職するときには口封じされそうだし結構地獄の時を過ごしてんじゃないかな。

200年かけてやっとなんとかここまでたどり着いたわけだけどそれを感じる丁寧な演出がもっとほしくなかった?例えば死体をうなぎに食わせるシーンでカメラがもっと沈んでいくと人骨が積みあがってるとか地下にものすごい数の墓があるとかでもいいけど。

カメレオン
カメレオン

200年前からの設定が面白かったからもう少しこすってもよかった。それよりも最後の役員達が訪ねてくるのはなんなのかと。ばらまいた不思議の説明もなく不思議押しで行くと決めたんならなぜまた観る人を現実に戻すようなことをしたのか。せっかく不思議に付き合おうとしてんのに役員が出てくることによってやっぱり他の患者の関係者も訪ねてくる心配がなかったのかとか気になってくる

ヘビ
ヘビ

あのままハンナと自転車で坂を下って行って終わってもよかったね。不思議押しな映画だったしそのままよくわからない霧に入るような終わり方でも。


あくまでも個人の感想です。みんなはどう感じたかな?


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