やあヘビだよ。今回は2018年のゾンビ映画「死霊のえじき ブラッドライン」の紹介。
※ ゾンビ映画の紹介です。写真や文章にショッキングな表現が含まれます。
この映画は1985年ジョージ・A・ロメロ監督の「死霊のえじき」のリメイク。リメイクといえば2008年の「デイ・オブ・ザ・デッド」もあったよね。
今回紹介する「死霊のえじき ブラッドライン」は特に特殊メイクに力を入れてる感じでなかなかグロいので耐性が弱い人は注意が必要かもしれない。食いちぎって血が飛び散るだけじゃなくご丁寧に首から細い紐もちぎれ出たりお腹から紐がズルズル出たりします。
さらに製作がブルガリアだからなのかちょっと変わったテイストに仕上がってる。古いホラー映画のような昔のテレビ東京の昼の映画のようなよくいえば古き良きホラーをVHSで観てるかのような感じ。
そしてなんとも気になったのが雑に感じる演出。古い映画をリスペクトしてるのか茶化してるのか判断がつかなかったけど、恐怖をためてためてドーン !! みたいなのが無いんだよね。はいここゾンビ来るね、はいここも来るよねはい。みたいな感じになってしまった。
オリジナルの1985年「死霊のえじき」から30年以上経ってるしもうちょっと新しい感じのリメイクをしてもいいんじゃないかと思ったそんな作品です。
4時間前の大学医療センターでゾンビウイルスが発生

お菓子の袋を開ける間もなくいきなりロッターと呼ばれるゾンビが街で暴れまわる大惨事のテレビ中継からのスタート。
その発端は4時間前に大学医療センターで起こっていた。
医学生のゾーイが疫学を学んでいる大学医療センターにいつも血液サンプルの提供をしてくれてるらしいマックスという男が登場する。
ゾーイは何やら嫌がっているけど彼の抗体は通常の100倍で貴重なサンプルらしい。
100倍だぞ100倍!

ストレートに気持ち悪く押しまくるマックス。
なんかすごいぞマックス。みるからにただものじゃない。
左腕に “ZOE” と彫刻刀で刻んだような傷が。
マックス「気に入った? フヒヒヒヒ」
後に安置室でゾーイがマックスに襲われそうになっているときにインフルエンザで死亡した検体が動き出しマックスはえじきになってしまった。
てかマックスまだいたんかい。

インフルエンザウイルスの突然変異でゾンビウイルスが誕生したのかな

わざわざ検体はインフルエンザで死にましたってシーンがあったしそうっぽいよね。そしてマックスは通常の人の100倍の抗体によって体全部がウイルスにやられなかったんだね。あのインフルエンザで死んだ検体の体型が1985年「バタリアン」の冒頭の暴れまわるゾンビを思い出してこわかった

冷蔵庫から出てきて頭を切り落とされても暴れまわるパワー系のあいつか。アレはもっと痩せてただろ

そっかスキンヘッドってだけかw
5年後の軍事施設での生活 あまりにもど素人な軍人たち

さらに話は5年後。
ゾーイはなんとか生き残った人たちが暮らす軍事施設まで逃げることができてそこでゾンビの研究をしながら軍事施設の医者として生活を送っていた。
ある日、細菌性肺炎で熱を出した女の子のために薬が必要になってゾーイが勝手知ったる大学医療センターまで軍人に警護されながら取りに行くことに。
あれ?
この軍人たちおかしいぞ?
物音がすれば大声をだす。そんな声をだしたらゾンビを呼び集めることになっちゃうだろ。しかも陣形も適当にぞろぞろ建物に入っていくし、薬を手に入れ終わって撤収するときなんか戦闘素人のゾーイを一番後ろにして結局ゾーイが居なくなった事に誰も気づかない。
そんなわけがないこんなひどい軍人がいるわけがない。これは裏設定があるはず。
<軍人が実際に素人説>
- 最初に避難民が軍事施設にたどり着いたらそこはすでにもぬけの殻だった。
- 物資が少し残っているし砦になるしそのまま避難民が住みついた。
- 素人の何人かが名乗り出て自警団みたいなものを結成した。
- ミゲルが突然「俺様を中尉と呼べ」といいだした。
そうだよきっとそうに違いない。ミゲル中尉の指揮のとれなさ加減は異常だし。2008年の「28日後…」にでてくる独自の行動をとってる下っ端軍人だってちゃんと訓練された感じがでてたもんね。
医学生のゾーイが医者にならざるを得ない状況なんだからきっと軍人は最初の事態で全滅したんだよきっと。

ミゲルが髪型まで軍人になりきってやがる

一人だけ本格的になりきってるw

そもそも軍事施設が舞台じゃなくてもよかったんでないかい。もう国家が消滅してるっぽく本部と連絡がつかないんだから軍隊としての連携もとれないし軍事施設で特殊な機器とか武器を扱うようなシーンもないし

そうかそれならショッピングモールのような施設で軍人じゃなく自警団ってことにすれば自然に無能な自警団ってことになってよかったかもしれない

ショッピングモールはいろいろかぶりすぎてダメだろw
他がダメなせいなのか圧倒的存在 これはもうマックスが主人公

マックスのインパクトがありすぎて他が追い付いてない感がある。シナリオがいいわけじゃなくてマックスそのものの存在感。
生きてるときの変態ぶりや車の下につかまって軍事施設に侵入するとか通気口の中での動きとか。なんかもっと上手くいかせなかったかなあと残念。役者がよかったよね。
こいつかわいそうだなとか感情移入できる要素があってもよかったんじゃなかな。
女の子を人質にとるシーンがあったけどもう一つ子供を助けるようなシーンとかあったらあるいは。

なんかマックスの役者だけ別格すぎた。ゾンビになる前からすごい存在感だったし

Netflixオリジナルとかでマックスのスピンオフドラマを作ればいいのにw
もうちょっと登場人物を心配させてほしい 雑で緊迫感がない演出

ゾーイが自分勝手で犠牲者がでてるのに悪びれる様子もなくイライラするっていうのはそういう演出ってことにしてさておき、
5年後のシーンから緊迫感がなくなってしまう。5年も経ってこの事態になれてるのかもしれないけどそれが登場人物の演技にでちゃってるようにみえてくる。そんな感じだから観てる側も全くスリルなく観ることになっちゃうよね。
フェンスの外すぐ近くにゾンビがいるとこを平気でジョギングしてるのはそういうシーンとしても外で活動するときもなんだかスリルがない。
- 子供がボールを追いかけて森に入る
- ゾンビが出てきたと思ってびっくりするけど兵士だった
- その兵士がゾンビにやられる
もうなんか3回目でボケる。ってぐらいまんまじゃないですか。ヤダー。
サクサクすぎやしませんか? もっとためてためてためるようなとこがないと恐怖が全くないんだよね。
戦闘シーンにしても遠くから撃つかもみ合って至近距離から撃つの2パターンしか印象にのこらなかった。
あれ?大丈夫かなこいつ噛まれなかった?感染してないかな?ゾンビになっちゃうかもってシーンがないんですよ。
だから最後のシーンも、あっそうなんだホジホジって感じになってしまってとても残念です。

ワクチンの意味がなさそうな殺され方ばっかりだった。いきなり首を食いちぎったりお腹裂いて内臓を出したり

噛まれて苦しんであぶら汗が出て「ゾンビになりたくない。そのときは頭を撃ちぬいてくれ」とかいうシーンはなかったね

スギちゃん似の女兵士が腕を噛まれて帰還したときにそういう展開を期待したのに傷を隠そうともしないのにはビックリしたね。予想通り中尉に処刑されるし。そうなるだろあれは基地内でゾンビになられたらえらいことだ。ほかのやつはもう即死級の噛まれ方してるしワクチンって言ったってねえ

例えば、あそこにトラがいるとするじゃろ?

うん

そのトラはゾンビのトラなのじゃ

ほうほう

そのトラにつかまって爪で切り裂かれて噛まれるじゃろ?

死ぬ

ワクチンがあるからゾンビにならないのじゃ

いやもう死んでるし

そうなのじゃ

なんだかこの映画はスリルいまいちだし登場人物を心配させてくれない感じで残念だったなあ

心配するぐらい感情移入するまえに淡々と死んでいく。なんならゾーイが途中で死んでも普通に受け入れてたかもしれない

そんなバカなw
あくまでも個人の感想です。みんなはどう感じたかな?