ホラー・パニック

ジェーン・ドウの解剖のネタバレ感想と考察 浮かび上がる理解不能な真実

解説

「トロール・ハンター」の監督アンドレ・ウーヴレダルによる監督2作目となる2016年のオカルトホラー映画。

主演はショーン・ペン脚本監督「イントゥ・ザ・ワイルド」で高い評価を受けたエミール・ハーシュ。ベテラン検死官の父を手伝う新米医療技術者を演じている。

遺体安置所と火葬場を経営する偉大なベテラン検死官の父の役をボーン・アンディティシリーズのアボットなどでおなじみのブライアン・コックス。

美しい死体 “ジェーン・ドウ” 役はモデルのオルウェン・ケリー。怖さと美しさが交差する見事な死体っぷりで強烈なインパクトを残してくれる。

バージニア州の田舎で先代から続く古びた自宅兼遺体安置所を舞台にベテラン検死官の父と助手の息子が身元不明の女性を検死解剖する中、徐々にエスカレートする怪奇現象に見舞われてゆく恐怖をダークなテイストで表現している。

舞台となる歴史を感じさせる地下室や少々レトロなスパイスを効かせた映像がが古き良きホラー映画のようで余計な説明することなく見る手をテンポよく引き込んでゆく。

ネコのあのシーンなんかは歴代のホラー映画へのリスペクトを感じてニヤリとする人も多いのではないだろうか。

エスカレートし過ぎてゆく現象に戦慄する世界感は待ちに待った王道ホラーと言っても過言ではないだろう。そしてアンドレ・ウーヴレダル監督のホラー映画に対する愛を感じるような作品とも言えるだろう。

あらすじ

謎の一家惨殺事件があった家の地下から20代と思われる全裸の遺体 ”ジェーン・ドウ” (身元不明の女性) が発見される。ジェーン・ドウは外傷も硬直も無く、まるで生きているかのようであった。そしてジェーン・ドウは住人との関係は皆無だという。

急遽朝の記者会見に間に合わせたいとバーク保安官がジェーン・ドウの検死を依頼したのは先代から自宅で遺体安置所と火葬場を営むベテラン検死官のトミーだった。

医療技術者でもありトミーの助手をつとめるのは息子のオースティン。オースティンはいつものように父の検死解剖の手伝いを済ませて恋人のエマと映画に行くはずだった。しかし解剖を進めるたびに次々と不可解な事実を目の当たりにし、検死は難解を極めてゆく。

真実へと近づくにつれ怪奇現象は起き始める。トミーとオースティンはなんらかの犠牲者であろうジェーン・ドウの真相を解明するこで彼女の魂を救おうとするのだが事態は二人の望みとは異なる方向へ転がって行く。

キャストの紹介

オースティン・ティルデン
(エミール・ハーシュ)
検死官の父トミーの検死を手伝う医療技術者。2年前に母を亡くしている。

トミー・ティルデン
(ブライアン・コックス)
先代から自宅で遺体安置所と火葬場を営むベテラン検死官。オースティンの父。

ジェーン・ドウ
(オルウェン・ケリー)
一家惨殺事件が起こった家屋の地下室から発見された身元不明の女性の遺体。

エマ
(オフィリア・ラヴィボンド)
トミーの恋人。トミーの仕事をあまりよく思っていない。

バーク保安官
(マイケル・マケルハットン)
ティルディン家と顔なじみの保安官。トミーとは20年来の友人。

カメレオンとヘビのネタバレ感想

ワクワク必至。欲張りな世界観。

先代から自宅で遺体安置所と火葬場を経営するティルディン家。医療技術者のオースティンはベテラン検死官の父トミーの助手をつとめている。ある夜一仕事終えたトミーの元へバーク保安官が身元不明の遺体 “ジェーン・ドウ” を運んでくる。朝の記者会見に間に合わせてほしいという。恋人のエマと映画に行く約束をしていたオースティンはいつものようにすぐ済むだろうと父の検死解剖を手伝う。しかし解剖が進むにつれ次々と理解不能な事実が明らかになる。

カメレオン
カメレオン

これはすごい贅沢なホラーだねえ。検死官の父が経営する死体安置所と火葬場の地下室が舞台とかもうワクワクするしかない。しかもおじいさんより前の代からやってるっぽくて建物がいい感じに古びてるんだ

ヘビ
ヘビ

ホラー映画には人間に見えないものに警戒するネコがつきものだけどちゃんとネコがでてきたときは感動した。あと保管してる遺体の足につけられたベルはもう後々鳴るしかないよねw

カメレオン
カメレオン

そうそう。もういちいちホラーで監督自身がホラー映画すきなんだろうなあって嬉しくなっちゃうね。ネコは歴代のホラー映画へのリスペクトすら感じる。映像の色味は1980年代のホラー映画の黄金期を思い出しちゃうね

エスカレートする怪奇現象

ジェーン・ドウの遺体からアメリカ北東部にしかない植物やピートが発見される。そして外傷が全くないにもかかわらず、手首と足首の骨が折れ、内臓を切り刻まれ肺は焼かれているのだ。さらにトミーがジェーン・ドウの皮膚の裏に魔法陣のような模様が書かれているのを発見する。そして照明が破裂するのを皮切りにそれまで控えめだった怪奇現象があからさまに激化してゆく。

カメレオン
カメレオン

まだ純粋なオースティンは早々にジェーン・ドウが触れてはいけないものだってのを察知するんだけど、ベテランのトミーはバカ言ってんじゃないって感じで淡々と解明していこうとする。でも次々と不可解な事実を見せつけられて、最後にとどめのようにジェーン・ドウの皮膚の裏に魔法陣みたいなものが書かれてるのを発見すると、トミーはもう検死では説明がつかないと心が揺らいでそのとき一瞬敗北しちゃってるようにもみえるね。でも時は既に遅し。照明が全部破裂してついに始まってしまうんだね

ヘビ
ヘビ

検死の最初にジェーン・ドウのウエストが細すぎるって言ってたのはやっぱり先天性じゃなくてコルセットで締めてたからなんだね。息子はもうありえないこれはまずいってなったけど、ベテラン検死官である父としてはオカルトで片付けるわけにはいかないし

ヘビ
ヘビ

照明が割れて真っ暗になったときに懐中電灯が壁を照らすと遺体安置してある扉が全部空いててしかも遺体が無いw そりゃさすがのお父さんもここから出るぞって言っちゃうよね

カメレオン
カメレオン

事務所に避難した2人のところに足にベルのついたあの遺体がやってくるシーンはいいねえすばらしいねえ。ドアの下から覗くとチリンとベルのついた足がみえて5秒ぐらい間があってからドン!ガチャガチャガチャ!!

ヘビ
ヘビ

鍵をかけた扉を死んだはずのものがパワーで開けようとしてくるとかもう漏らすね。「バタリアン」のパワー系ゾンビぐらい怖かった。 他の保管してた遺体もちゃんと出てくるし

カメレオン
カメレオン

お父さんが斧の一撃を食らわすシーンも、それエマだったりするんじゃないかなあと思わせてといてやっぱりエマってとこも評価が下がるわけじゃなく王道な感じがしてなんか感心しちゃうような出来なんだよね

浮かび上がる理解不能な真実

やはり脱出は不可能だった。しかし死因を突き止めることによって事態を収束できる方法を得られるのではないかと考えたオースティンは再び父と解剖室に戻ることを決意する。さらにジェーン・ドウの謎を解明してゆくと17世紀のアメリカ北東部で起きたセイラム魔女裁判が浮かび上がってくる。

カメレオン
カメレオン

ジェーン・ドウは17世紀の魔女裁判で拷問もしくは処刑された遺体なんじゃないかとなってくるわけだ。トミーの見解だと不当に裁かれるか拷問されたジェーン・ドウが無差別に人々に復讐しているんじゃないかと。そしてついにお父さんが犠牲に。お父さんの手首足首が折れるとジェーン・ドウのそれが再生されていく

ヘビ
ヘビ

内臓がこんなことになってるなら外側はズタボロになってるはずだってシーンがあったけど、実際ジェーン・ドウは最初ズタボロだったけど次々と痛みを誰かに転移させる事で再生していってる段階だったのかな。それで外側から再生しつつある状態だから外傷が無いと

カメレオン
カメレオン

お父さんはジェーン・ドウと同じ状態になっていきながらも、このままではジェーン・ドウが復活してしまうと思い息子に殺してくれと頼む

ヘビ
ヘビ

もう耐えられない楽にしてくれええ!みたいにも受け取れそうだけど、きっとそっちだろうねえ

ヘビ
ヘビ

最後にジェーン・ドウを運んでる運転手があやしかったけどあいつがジェーン・ドウを復活させるためにいろんなとこをまわってんのかな

カメレオン
カメレオン

そうともみえるよね、でもジェーン・ドウに操られてる可能性もあるだろうね。なんにせよジェーン・ドウの完全復活は近いわけだね

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