ホラー・パニック

呪怨: 呪いの家のネタバレ感想と考察 Netflix 呪いを終わらせることはできるのか 元凶を独断で推理

やあヘビだよ。今回はNetflixオリジナル心霊ホラー連続ドラマ「呪怨: 呪いの家」の感想。

みなさんご存じ「呪怨」シリーズ最新作。

今回もあの呪いの家に関わってしまった人たちに逃れられない恐怖が付きまとう。

この連続ドラマ版は80年代90年代の時代が舞台になっている。
その時代を服装とか髪型でも表現してるんだけど街中のシーンでも本当に昔のように見えるところがすごい。

さらにこの時代背景をうまく利用した心霊番組からの導入によって一切無駄がなく直ぐに物語へと入り込める。

トータルで3時間程度の長さなうえに1話30分で6話分割のドラマなので
当然1話ずつ盛り上がったり引き付けたりして飽きがこないとこもすごく良い。
1話30分しかないからもう一話だけ観ようかなとどんどんやめられなくなるしね。

呪いの家に関わったがために悲惨な目にあう人たち。
時空すらゆがむ呪いについて独断と偏見で考察していきます。

そして普段何気なく心霊モノを観て何気なく理解してる思うけどこのドラマも含めて心霊モノ全般が
日本人なら誰でも染みついて知っているであろう “心霊ルール” ありきで理解できるようになっているんじゃないかと思ったんだ。

その “心霊ルール” についても詳しく話してみようと思う。

関わった人のほとんどが死んでいる呪いの家

主人公の小田島はまるで運命のように呪いの家に関わることになるんだけど
考察を語るにあたって軽く話の流れを書いておこうと思う。

 

心霊研究科の小田島泰夫は様々な怖い話を集めて本にする仕事をしている。

小田島は心霊テレビ番組の収録でタレントの本庄はるかの自宅での体験を聞く。
最初は「足音がする」と言うよくある話だと思っていたが数日後はるかと同棲していた婚約者の深沢哲也が奇怪な死を遂げた。

哲也は結婚に向けて中古物件を探していて “ある家” に行った時に何かを見たのをきっかけに自宅でも恐怖の体験を何度もしていた。

小田島はしばらく “ある家” のことを調査して場所が分かりかけていたころ偶然にもその家で惨殺事件が起こったと報道があった。

小田島はその家に行ってみると自分自身が幼少のころ住んでいた事を思い出す。
当時幼かったこともあって小田島の父と姉がその家で行方不明になった事実を知らされないまま親類に引き取られていた。

呪いの家で起こった昔の事件を調べていると小田島が住んでいたさらに昔にそこで呪いの始まりであろう悲惨な事件があった事を知る。

ヘビ
ヘビ

そういえば心霊番組ってなくなっちゃったね

カメレオン
カメレオン

フォトショとかで写真の加工ができるようになったぐらいの時代から心霊写真も消えた

ヘビ
ヘビ

そう言われればそうかもしれない
昔は二重撮りとか苦労して作ってたのに
簡単に作り放題になったのに逆に消えた

カメレオン
カメレオン

つまんない事言うなw

カメレオン
カメレオン

しかしこれは連続ドラマで
開始早々いきなり本題に入るってのが本当に良かったな
そして6話とおしてテンポも良かった

ヘビ
ヘビ

13日の金曜日とかだと
まずはキャンプにいきまして
とかなるもんね

カメレオン
カメレオン

そうなんだよ
最近は定額で見放題のコンテンツが当たり前になってきて
ちょっとつまらないとすぐ他のを見に行ったりするよね
YouTubeもそうだけど

ヘビ
ヘビ

あーそうだ
YouTubeなんて開始何秒で他の動画見に行ったりとか当たり前だもんね

カメレオン
カメレオン

だから開始早々ガッチリつかまえて
そのまま飽きさせないようにしなきゃならない時代なんだろうと

ヘビ
ヘビ

なるほど
みんなせっかちになってきてるんだね

カメレオン
カメレオン

実際30分6話ってのは続けて観やすかったよね
一本の3時間の映画だったら二日に分けて観たかもしれない

ヘビ
ヘビ

そのうち一話5分で36話、、、
もしくは一話1分で180話に、、、

カメレオン
カメレオン

おいそれじゃ逆に観にくい!!
とも言い切れない
そういう時代が来るのかもしれない、、、

繰り返される呪いの家の惨事

連続ドラマだけに違う時代の出来事だったり登場人物が多いのでメモ程度に年別にまとめておこうと思う。

1952年 砂田洋と白い服の女

  • 砂田洋: 大家の息子 (死亡)
  • 白い服の女: 監禁された女 (死亡)
  • 胎児: 白い服の女の子供 (行方不明)

1960年 小田島家

  • 小田島泰夫: 心霊研究家の主人公 (生存)
  • 小田島耕三: 小田島の父 (死亡)
  • 小田島一葉: 小田島の姉 (行方不明)

1988 深沢哲也

  • 深沢哲也: (死亡)

1988 高校生たち

  • 桂木雄大: (1995年に死亡)
  • 河合清美: (1995年に行方不明)
  • 水上芳江: (行方不明)
  • 兵頭真衣: (行方不明)

1995 灰田夫妻、真崎夫妻

  • 灰田信彦: 真崎千枝と不倫関係 (死亡)
  • 灰田景子: 信彦の妻 (死亡)
  • 真崎圭一: 千枝の夫 (死亡)
  • 真崎千枝: 信彦と不倫関係 (死亡)

1997 諸角夫妻、道子、はるか、俊樹

  • 深沢道子: 深沢哲也の母 (死亡)
  • 諸角勇作: (死亡)
  • 諸角智子: (生存)
  • 本庄はるか: (行方不明)
  • 重松俊樹: 桂木雄大と河合清美の子供 (意識不明で入院)
  • 有安君江: 児童相談所職員 (生存)

白い服の女の呪いではない

洋画での呪いの家だと家そのものが意思を持っていて物を動かして人間を殺そうとしてくるパターンがよくあるけどこの “呪いの家” はそうではない。

呪いの家ではあるけど家そのものが呪いを持ってるわけではなくあくまでも “人” による怨念

呪いを受けた人たちの行動や過去の記憶から “人” による怨念の真実がみえてくるけど
なんと呪われた人たちは時間を超えて接点を持っていた

1995年に聖美が呪いの家のガラスを割った光景を中から見ていたのは1960年の幼い小田島だった。
1995年に真崎圭一が呪いの家に赤子を埋めた後に中で会話していた相手は1997年の諸角智子だった。

すると1988年に行方不明になった芳江と真衣も違う時代の人と関わってたりするかもしれない。

そして時間がこれだけおかしくなってると最後に砂田洋につかまったはるかが監禁された女 “白い服の女” になっても不思議ではない

見えそうで見えない真実

「一緒に埋めて、、、」

最初は白い服の女が愛おしい我が子をそっと渡すような
「愛しい離れ離れになったこの子を私と一緒に埋めてくださいな」みたいな印象だったけど

レイプされてできた子供を愛おしく思うだろうか。

“白い服の女” は自分に起こった悲劇を伝えたいだけで望まれない子供に成仏して欲しかったんじゃないだろうか。

1960年には小田島に託した。
1988年には聖美に託した。
1995年には圭一に埋めさせた。

1997年に深沢道子が屋根裏部屋でおこなった交霊会では “白い服の女” がやせ細ったゾンビのような姿で現れた。
“白い服の女” は身を守るために砂田洋を殺した後に出産したものの怨霊と化した “望まれない子供” にじわじわと殺されたんじゃないだろうか。

1995年に留置所で圭一を殺した赤子からはすさまじい怒りを感じた
そして最後の庭での泣き声はどう聞いても “悪意” が感じられる

誰にも愛されず望まれず与えられないまま怨霊となったに違いない。

望まれない愛されることのない子供はどれほど悲しく寂しく飢えていたことだろう。
赤子に罪は無いし一番の被害者とも言える。

話が進むにつれて白い服の女には同情を感じるようになってたし
女は被害者なだけで1952年に生み落とされた “赤子” こそが一連の呪いの犯人なんじゃないかと思った。

そしてもう一つ恐ろしいのはクズの砂田洋が死んでもクズのまま存在して犠牲者が出続けてるであろうという事。

俊樹

俊樹の警告
「逃げて、、、」は呪いと関係ない警告なんだよね。
1回目の警告は雄大を追いかけてくる借金取りに関しての警告。
2回目は聖美に関しての警告。
2回とも生きた人間からの危険を教えてる。
すると最後の児童相談所の有安君江への警告も生きた人間からの危険なんだろうか。

なんだか俊樹だけは呪いの家とは関係ないとこにいるような印象を受けた事もあったけど
1995年に聖美が言っていた
「(俊樹は) あの家で渡された」って話と
俊樹が「ママ、、、」って言いながら髪の長い女を描いていたのを考えると
俊樹は1952年の “行方不明の赤子” でもあるのかもしれない。

俊樹となってもまた愛されないとはなんという皮肉。

雄大は俊樹がなつかないって言ってたけど感情表現ができないだけだったんじゃないか。
1952年でも母親に愛されなかった
聖美という母親にも愛されなかった
(殴ったりはしてないけど我が子と真剣に向き合ってるようには見えなかった)
だからなんだかんだ話しかけてた雄大になついていたんじゃないか。

だからこそ雄大の身を案じて警告をしてたんだと思う。
そして本気で心配してくれた児童相談所の有安君江の身も案じていた。

生まれたとたん愛されなかった赤子は桂木雄大と有安君江に初めて愛を感じていたんじゃないだろうか。

カメレオン
カメレオン

真崎圭一の電話のやつ怖かったなあ

ヘビ
ヘビ

あの第4話は考察するために観直すのつらかった

カメレオン
カメレオン

そうだろうなw
結構すさまじい回だったし

カメレオン
カメレオン

圭一が逮捕されてから
「電話なってるよー!」
ってのがすごい怖かった

ヘビ
ヘビ

狂ってるわけじゃなさそうなのが逆に不気味なんだよね

カメレオン
カメレオン

そうなんだよw

心霊ルール

みんな心霊ルールの下地を作りながら育ってきた

まえにも
ディストピア パンドラの少女
のときにちょっと話したけど

最近のゾンビ映画はゾンビのルールの説明がないよね。
噛まれるとゾンビになるとか脳を破壊すれば動けなくなるとかいちいち説明しないで本題に入る事が多い。

日本の幽霊の場合もルールは日本人なら自然と刷り込まれてるから詳しく説明しなくてもすぐわかっちゃう。

ゾンビ映画の場合は長い映画の歴史の中で説明してきてみんな知ってるから説明する必要がなくなったっていう経緯があるけど
日本の幽霊の場合は昔の映画でも詳しいルールの説明っていうのはあまりないんじゃないかと思う。

でもなぜかみんな心霊もののルールは染みついててすぐ理解できる

やっぱり心霊ブームのテレビ番組とかでお坊さんとか霊能力者なんていう人の
「霊体というものは、、、」
っていう説明が記憶にしみついてるよね。

あとは子供のころに葬式でお坊さんの
「なになにをすればきっと故人も喜ばれるでしょう」
なんて話も死んだ後の存在を意識するきっかけになったりした。

そんなこともあってだいたいの日本人は心霊映画のルールの下地が出来上がってるじゃないかと思う。

でも最近は心霊番組はなくなっちゃったし葬式を簡素にすませるようになってきてお坊さんの話を聞く機会は減ってきてるよね。

そうするといつの時代か昔の心霊映画をみてもさっぱりわからないなんて事が起こるのかもしれない。

多少強引にも見える生霊のシーン

本庄はるかが深沢哲也の実家に結婚の挨拶をしに行くときに向かいの公園になぜかもうひとりの哲也が立ってるっていうシーンがまさに心霊ルールの下地がないとわからないシーンだったんじゃないかな。

ここは結構強引なシーンだよね何の説明もないし。

公園に立ってるもうひとりの哲也を2回確認したのにはるかは驚きもしない哲也に報告もしないからさらになんだかわからない感じになってんだよね。
とんでもないことが起こってるのにはるかが無反応で絵としては不気味さが増してるんだけど。

あれは哲也の生霊だよね。

生霊というのは強い念があったりすると生きているのに霊体として別に現れるってやつ。
それと霊体が本体から出てしまうっていうのはあまりよくない事とされてるよね。
そして哲也には母親ゆずりの霊感があるという点。
よってあのシーンで哲也に良からぬことが起こる暗示になっているわけですね。

この「呪怨: 呪いの家」は全世界配信らしいけど大丈夫かな外国人にわかるかな。

心霊知識からの想像力が生む恐怖

日本の怪談話では幽霊が直接物理攻撃をしてくる事はあんまりないんだよね全くないわけじゃないけど。
幽霊に操られて本人の意思じゃない行動をとるとか呪い殺されるっていうパターンが多いよね。

深沢哲也の死に方がいかにも正統派な死に方だった。
触れられてなさそうな死に方だよね。

霊感があって慣れているはずの哲也がアパートであれだけ怖がってた。
いや、霊感があって知っているからこそ怖かったのかもしれない。

心霊映画とか怪談話って幽霊が現れただけで怖いよね。

幽霊というものの知識からものすごい危害を加えられるかもしれないと想像して恐怖が生み出されていくわけだ。

こっちの物理攻撃が効かないとか家に帰ってもついてくるかもしれないとか取り憑かれるとか。

ものすごい高いビルの上で逆立ちをする動画は家でみてると危険があるはずがないけど想像できるから怖いわけだよね。

たとえばビルの高さとか落ちたらどうなるのかという事をを知らなければ動画を見るだけではそんなに怖くないかもしれない。

パワー系砂田洋

そこでですよ
ずっと日本的で直接何をしてくるわけでもない霊の話がしばらく続いてからの
突然のパワー系幽霊砂田洋の登場。

はるかがとっさに椅子を盾にしたら砂田洋は普通に椅子にふれて薙ぎ払う

これ、こわいですよね。

いままで女の霊が近くにくるけど物理的には何もしないという正統派な心霊ルールからいきなりの実体化幽霊の登場ですよ。

そして最後も砂田洋がはるかを羽交い絞め
あんなにも生きてる人のような登場。
反則のような幽霊

なんなら普通に殴ってきそうな感じの幽霊。

怖すぎるw

カメレオン
カメレオン

時代設定に心霊番組を乗っけてくるのがすごいうまかったけど
あの時代にあの感じの不動産屋ってのもすごいよかったなあ

ヘビ
ヘビ

あーあの不動産屋よかったね
社長の図太い感じも

カメレオン
カメレオン

そうなんだよ
しかも今みたいなチェーン店の不動産屋じゃなくて昔ながらの親族でやってそうな不動産屋だから同じ物件を長く扱ってそうだしな

ヘビ
ヘビ

そうか
そうじゃなかったら長年同じ物件をあつかってたとしても知ってる社員が残ってなかったりするだろうね

カメレオン
カメレオン

そうなんだよ
すごく自然な演出だった
どこも不動産屋っていうのはあんな物件の1つや2つ当たり前にもってるんじゃないかと思わせるようでよかった


あくまでも故人の感想です。みんなはどう感じたかな?


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