やあヘビだよ。
今回は2015年ヒューマンドラマ邦画「海街diary」の感想。
鎌倉で暮らす香田三姉妹は15年以上前に家を出て行った父の葬式のため山形へ行くと中学1年生の異母妹浅野すずと初めて会う。
すずは既に母も亡くしていて父の再再婚相手とその連れ子と暮らしていた。
気丈にふるまい面倒見の良いすずだったが葬式の帰りに香田長女の幸が感謝の言葉をかけるとすずはそれまで抑えていた感情が爆発して号泣する。
全てを察した幸は鎌倉で一緒に暮らそうとすずを誘い四姉妹の共同生活が始まる。
この映画は特に何か起こるわけでもないけど四姉妹の日常の中で四姉妹それぞれの人柄や感情や今までの想いなどがうまく表現されていて、観客も一緒に生活しているかのような気持ちになれる雰囲気の良い素晴らしい作品。
そんな自然と映画の世界に入り込んで四姉妹と一緒に日常の出来事を楽しむ映画なので4人の人物像や感情などを考察して説明するのはすごく野暮な事だと思う。
その辺の四姉妹の気持ちなどは観る人が感じるままに任せて、
ホラー映画脳のヘビが感じた平和が続く事による不幸の前兆のような不安、また、不幸な出来事さえも良い方向に捉えてしまう不思議な魅力のあるこの作品について語っていこうと思う。
ちなみにヘビもカメレオンも原作の漫画2006年-2018年吉田秋生「海街diary」全9巻は読んだことがないので映画だけについて語っていきます。
説明不要なぐらい素晴らしい演出

冒頭でも話したようにこの映画は人物の性格や想いなどの演出がすごくうまくて説明がなくても観る人が感じられるようになってるからいちいち人物を考察して語るのは野暮。
幸はお父さんが出て行った頃にはもう物心がついていて嫌な事がわかる年頃だったし妹達のために母代わりになって自分の青春を犠牲にしてきたうんぬん、、、
なんて説明はすごく鬱陶しいよね。
役者の演技も演出もすばらしいから1つのカットで姉妹それぞれの今までの苦悩や想いが伝わってくるので何にも説明することはないと思う。
例えば千佳の事で言うと、
何度かある手のひらに花びらを乗せていじってるシーンでは千佳の純粋で無邪気で末っ子な感じがよくでているし、それでいてすずにぼそっと話すシーンでは何も気にしてない能天気なように見えてたけど寂しさを抱えていたんだなとかすごくよく演出できている。
この映画は余計な知識や考察に引っ張られることなく観るまま感じるままに四姉妹と一緒に泣いたり笑ったりして楽しむべき作品だと思う。

この映画はいいなあ
みんなかわいいしかわいそうだし幸せだし
映画が終わっても四姉妹の生活は続いてる気分にさせてくれるよね

ずっとみていられるよな風景もいいし
古い家も四姉妹が住んでるとすごく住みたい物件になる

ドラマシリーズにでもして欲しいくらいだ

しかし庭で花火をするシーンで浴衣姿のすずだけお相撲さんに見えるのはなぜだろう

やめろw
そうみえてしまうだろw

YAWARAちゃんみたいに髪の毛を縛ってるからかなとも思ったけど浴衣の模様のせいかな

なるほど
模様のせいかもわからんね
ホラー映画脳のヘビが感じる不安の種

登場人物それぞれがそれぞれに苦しみや悲しみを抱えてたりするけど全体的にほのぼのとしたわりと平和な四姉妹の日常はすごくいいよねえ。
ところがヘビはホラー映画脳になっているせいかこの平和な日常が不幸の前兆のように思えて不安になる気持ちがどこかにあった。
不安の種はいくつかあったよね。
- 幸の不倫
- 佳乃の元彼がよくない事を持ち込んできそう
- 千佳の騙されそうな純粋さ
- すずの疎外感
- 海猫食堂の遺産相続トラブル
などなど
実際にはとんでもない悪いことはなくてよかったんだけど
わかりますか?このホラー的身構え。
幸せが嵐の前の静けさのようでこの不安の種たちがいつかニョロニョロと芽をだすんじゃないかと。
それどころか不安の種は全く関係なく突然交通事故で四姉妹のだれかが、、、
ああ心配だなあ。

主要人物に悪いやつがいないってのはいいよなあ

実母の都も適当で娘に無関心な感じかと思ったけど愛があったもんね

でも大竹しのぶだからずるいよなw

なるほど
他の役者だったらああはいかなかったかもしれないねw

そうなんだよ
観客を前向きな気持ちにさせてくれる澄んで前向きな四姉妹

この映画はなんとなく不思議な感じで全体的にとても幸せな気分にさせてくれる。
四姉妹が幸せで過ごせるように願いながら観ているせいか
四姉妹にとって良くない事が起こっても頭を撫でながら
「こう捉えてみてごらん」
とでも言いたくなるような良い解釈をしてしまう。
シャチ姉の不倫が終わった時も、ああ良かったと思った。
相手の医者がちゃんと離婚してシャチ姉と一緒になるストーリーもあるかもしれないけど別れて良かったなと思った。
佳乃の場合はあんなのと付き合っててもよくないから当然別れてよかったんだけど、
海猫食堂のおばちゃんの葬式のときですらよかったなと思えた。
みんなにおいしいおいしいと料理を褒められたおばちゃんがみんなに惜しまれながら送り出されて幸せだったと思えるぐらいだった。
それもこれも四姉妹が何が起こっても次の瞬間には明るく澄んだ心で前を向いているからなんだよね。
何があっても応援していたい。
そんなあたたかい心になりました。

なんでも幸せに感じるって
2000年「キャスト・アウェイ」のチャックと完全に逆の感じだな

チャックは幸せになることを許されない人だったからね

不幸しかない中でちっぽけな出来事が幸せに感じるんだもんな

しかし「海街diary」の場合は幸せの中でどこまでの不幸なら観客が受け入れられるんだろうな

いやいやいや
こわいこわい

いや仮にだよw

思い詰めたすずがだな

いやいやいや!
こわいこわいカメレオンがこわい
あくまでも個人の感想です。みんなはどう感じたかな?