やあヘビだよ。
今回は2018年アメリカのホラー映画「エンドレス・エクソシズム」の感想。
相棒を目の前で殺されて退職した元警官のメーガンは自責の念からアルコール依存症を患っていた。
ある日看護師の友人の勧めで、酒の事を考えないですむ環境ということで遺体安置所で夜勤の仕事に就く。
しかしハンナという女性の遺体が運び込まれてからおかしな事が起き始める。
深夜の霊安室に1人で夜勤。これぞホラー映画といったシチュエーション。
「ラスト・シフト 最期の夜勤」や「ジェーン・ドウの解剖」を思い出す設定。
中盤ぐらいまでは社会的に堕ちてしまって信用されない主人公と夜の遺体安置所の設定はなかなかベタな感じで楽しめる。
しかし後半に差し掛かるとホラー映画のセオリー通りじゃない感じに変わってくる。(良いとは言ってない)
あまりにも理不尽。
あまりにもつぶしていく伏線。
無表情なエンディング。
実話をもとにしたかのような盛り上がりに欠けるつまらなさ。
途中で投げ出してしまったような印象をもつストーリーは、
悪魔という存在を子供のころから教わっているキリスト教圏の人じゃないからわからなかっただけなのか。
またはヘビがこの映画の受け入れモードになれなかっただけのか、、、
演出や映像がなかなか良かっただけになんとも残念な感じだった。
そんな投げ出された伏線についても勝手に考察していこうと思う。
いかにもホラー映画な雰囲気と珍しい悪魔の設定

この映画はいかにもホラー映画って感じの良い雰囲気。
でも悪魔の設定がちょっと変わってるんだ。
まずはその二つについて触れてみようと思う。
いかにもホラー映画なシチュエーション
主人公は元警官で職務中に相棒を目の前で殺されたショックから退職しているメーガン。
アルコール依存症の治療をしているところ、看護師の友人リサのすすめで酒と無縁になるには環境が大事だと遺体安置所の夜勤をすることになる。
社会的に堕ちた主人公は可哀そうに信用度に欠けるってのがホラー映画としてのポイントだね。
そしてまた悪い事しか起きる気がしない要素がそろう。
- 自責の念と依存症を抱えた主人公
- 半年で3人が辞めている遺体安置所の夜勤
- 無愛想な警備員と陽気な警備員
- 遺体を運んでくる能天気そうな救命士
そしてなによりも主人公が好奇心旺盛。
これ、ホラー映画では最も危ない設定ですよねw
メーガンは警官だったという事もあるのか気になったことを放っておけないようだ。
好奇心は猫を殺すとばかりに首を突っ込んでいくメーガン。
でも後で話すけど首を突っ込まなくてももうメーガンは選ばれていたんだ。
ちょっと珍しい悪魔の設定と行動
ハンナに憑いた悪魔がこの手の映画としては珍しい設定になっている。
ハンナが死んでしまってから悪魔は別の新しい体に憑くんじゃなくてハンナの体を再生させるために人を殺し始めた。
大抵の映画では憑依した体が死んでしまったら憑依はそこで終わりって話ばかりなんだけど、
この映画の悪魔はハンナが死んでもその体を捨てようとはしない。
そしてもう一つホラー映画として悪魔の珍しいところ。
この悪魔は行動が変なんです。
人が来ると隠れるんだよね。
そして事を済ませるとまた元の場所に戻って同じポーズで死んだふりをする。
そんな感じだから途中から “悪魔に憑依された人” と言うより “化け物” に見えてくる。
2005年の映画「ディセント」の地底人を思い出した。
なんか色々新しいなあと思った。

だめだ
ハンナが人殺しして戻ってくるのが面白くて仕方がない
エレベータまで使うんだぞ?w

ボタン押したのかなw

押してるだろ
死体なのにw

元の位置に戻って死んだふりはちょっと面白かったねw

あんな文字通りの死んだふりなんか初めて見たよな
同じポーズしてんだぞ?
ドリフでよくみたパターンだ

そうだドリフだw

もういかりや長介が出てきて怒られて終わるしかないw
次の憑依の適合者であるメーガン

途中まではなかなか良い雰囲気で進んでいくんだけど、
遺体安置所でハンナが行動を起こし始めてからいきなり雑になって意味深な伏線を回収することなく終わってしまう。
しかも冒頭の悪魔祓いシーンが壮絶すぎてそれ以上のことは起こらなかった、、、
映画として説明が足りない感じなうえに
「わかるでしょ?」
的に終わってしまったので、
ホラー映画ファンのヘビが勝手気ままに妄想を爆発させてハンナに憑いた悪魔とメーガンについて考察しようと思う。
悪魔の目的は
そもそも悪魔の目的についてって事なんだけど「エミリー・ローズ」のときも話したように、
人間を苦しめるという事に尽きると思う。
そしてそれを人々に語り継がせることによって神の信仰など無駄だと思わせる。
神を否定する存在、人間から神の信仰を遠ざける存在なんだから。
ハンナに憑いた悪魔としてはもう少しハンナで遊びつくしてから殺そうと思ってた。
でも事を収束させようとしたハンナのお父さんによってハンナが殺されてしまった。
悪魔は憑依した肉体が殺されてしまって事によって死んだハンナの体に縛られてしまったんじゃないだろうか。
だから次の憑依する適合者が現れるまでハンナという器が朽ち果てないように維持する必要があった。
そのために人を殺し続けてハンナを再生し続ける。
それにしてもそれを止めるために、犠牲者を増やさないためにハンナのお父さんはまた愛する娘を殺した後もさらにきざんで燃やすしかなかったとは苦しいねえ。
次の憑依の適合者メーガン
悪魔の犠牲者を見てきたハンナのお父さんはメーガンがなぜ殺されないのか不思議がってた。
実際ハンナに捕まってもメーガンは殺されることはなかった。
そう、メーガンは憑依の適合者なんだ。
悪魔はハンナの体から次の器としてメーガンに憑依するつもりだったんだ。
ホラー映画史にのっとって考えてみると、悪魔に影響される人はなんらかの心の問題を抱えている人が多い傾向にある。
すなわち神への信仰が薄れた人間。そんな設定がよくあるよね。
信仰が薄れてなければ神が絶対的に守ってくれると信じているから大丈夫なはずなんだ。
警官時代に相棒を目の前で殺されるのを救えないどころか微動だにできなかった自責の念。
アルコールに逃げる事によってより一層心の闇がこじれていた。
そんな人間を悪魔は放っておかないだろう。
救命士のランディは依存症を克服して家族との絆と信仰を取り戻してたから適合者にはならずにハンナの再生の肥やしに殺害されてしまったんだ。
ちなみにだけど
ハンナに取り憑いた悪魔なんだけど、かなり上位の悪魔じゃないかな。
- 冒頭の悪魔祓いシーンの蝿
- ハンナから噴き出る蝿
- 一件落着で警察がくるときに飛んでる蝿
- 最後につぶされる蝿
明らかにハエの王ベルゼブブを匂わせる。
ところが!
最後にハエがバチンと潰されて終わる。
メーガンは勝利しました自分にも勝利しました (^o^)v
みたいなエンディング、、、
まさかメーガンが強いから勝ったただそれだけ。そんなばかなw
ただそれだけの話なのか?
伏線は回収しないのか?
あんだけ蝿をみせておいてベルゼブブじゃないのか?
ベルゼブブといえばナンバーツーぐらいの悪魔だよね。
神の子である神父をやすやすと殺して切り刻まれても燃やされてもメーガンを追いかけてきた悪魔がバチンと潰されて終わるかね。
そんな高位な悪魔が出てくるって事はよっぽど部下の不始末を見かねて出てきたに違いない。
ベルゼブブ「おいおまえら!これが憑依だ!よく見とけ!!」
バチン!!
ベルゼブブ「あかんわい、、、」

神父があんなに簡単に殺されてんだから最後のメーガンは目が青くなって終わらないといけなかったんじゃないかと

もしくは鏡のハエを映したとこでぷっつり終わらないと

そうなんだよね
または実話でしたっていうならまあそんな感じかって受け入れられたと思うけど

理由がありそうな行動をしてるくせに理由がないってのが腹が立つんだよな
前半は理由がありそうな行動をしてるから受け入れて観てたけど
後半で行動に理由がないぞ?
もう説明する時間もないんじゃないか?
ってなってそのままきれいに終わる

ハンナのお父さんが戻ってきて身の上話を始めたときは
よくないストーリーの説明だなあと思いましたね

こんな終わりにするんだったら、
全部メーガンの妄想で実際はベッドに縛られて悪魔祓いをされているとか、
実は病院で治療されてる最中だった、
とのほうがよかったんじゃないか?

それすごい怖い
あくまでも個人の感想です。みんなはどう感じたかな?